体験者が綴る離婚相談ガイド
離婚には相当なエネルギーがいる・・・そんな話をよく耳にするかと思います。
私が思う理由は4つ。
・情
・手続き
・時間
・お金
まず情。
好きになって結婚した相手、連れ添った年月が長いほど、良い時もあったでしょうし、
思い出もあるでしょう。
そこから踏ん切りがついていても情けをかけるような場面もあるかもしれません。
もしくは"離婚"という言葉の持つイメージから、罪悪感や申し訳なさを感じる人もいるかもしれません。
自分にとって好条件であっさり協議離婚が成立し、
その後も何のトラブルもないなら大変な思いもしませんが、
そんなにも簡単に事が運ぶのは稀だと思います。
何故かというと、そんなに物分りのいい相手なら、離婚に発展することも少ないはずですから。
ということから、離婚に際する話し合い、そこに各々の事情に絡んだ手続きの問題が出てきます。
協議で双方折り合わなければ、調停。
調停をするために家庭裁判所に申し立てる手続きをし、不成立なら裁判。
裁判をするために弁護士・・・
そこまでの段階を踏まなかったとしても、戸籍、住民票、免許、銀行・・・
子どもがいれば、入籍届け、子ども手当の受取人の変更、離婚して母子家庭になるなら・・・
・・・とケースによって変わりますが、離婚前、離婚を進める段階、離婚後、様々な手続きがあります。
そして、期間。
話し合いに掛かる時間、届出など、受理、または折り返し郵送を待つ様な状況、調停、裁判と流れれば、
半年・・・一年・・・となってしまうこともあります。
途中で相手や自分にどんな変化が起きるかもわかりません。
「この日に離婚!」と決めていても、相手が「やっぱり嫌だ」と言えばまた一から・・・。
経過期間によって考えたり、悩んだり、行動したり、普段と違うことをしている訳ですから、
体力的にも精神的にも疲労すると思います。
最後にお金。
「実家に出戻るし、仕事もしてる、子どももいないし、結婚してからコツコツ貯めたへそくりが100万円ある!」というなら、それほど頭を悩ませることはないかもしれません。
財産分与で半分持っていかれなければ・・・。
それについての詳細は別にお話しますが、財産分与のように預貯金を分けたり、
逆にローンを分けることもあります。
他にも、婚姻費用や養育費、慰謝料、相談や届出に必要な書類の手数料から、
公正証書など文書作成料や、弁護士費用など・・・。
離婚に関わる出費や、その話し合いをつける上での揉めごと。
4つが自分の状況に重なってのしかかってきた時、それは確かに相当なエネルギーを要すると思います。
だからと言って「離婚は大変だからやめなさい」ということではありません。
その多様なリスクがあっても、それを上回る離婚理由があればいいのです。
今の生活を続けるより、離婚をした方が自分にとっての良しとするならば。
リスクを軽減する為には、前もって準備をしておくことです。
まずは気持ちの準備。
・客観視して冷静に、離婚することで良い面、悪い面を考える。
・立場や状況を知るためにも、専門家や法律家に相談してみる。
それではっきりと離婚の意思が固まったら、
・離婚理由に応じた証拠を残す。
・目指す結果に応じた準備をする。(親権、財産分与、養育費、慰謝料など)
準備する上で私が大事だと思うことは、あとで「これ結局使わなかったわ・・・」となっても
考え付く準備は全てすること。
私は、最悪裁判になっても勝てるような状況を前提に準備をしました。
冷たく感じますか?相手に譲歩もないのか?と思うでしょうか・・・。
でも準備をして損はありません。
自分ではしっかりと準備をしたはずでも、相手がそれ以上に準備をしてくるかもしれません。
情があった相手でも、離婚となった途端、冷酷に割り切ってしまっている可能性はないとは言えません。
それに、準備をしておくことで、安心感も持てます。
離婚の様々な場面で冷静でいることは大事なことです。
誰しも感情がありますので、離婚を進めている途中で揺れることもあるかもしれませんが、
迷わないでください。
自分が決めた道が、正しいと信じて。